スタジオSHINKIのマリンバ豆知識!「共鳴管」について

東京パーカッション始動当初からレンタルしている5オクターブマリンバ「スピリッツ」

もともとの楽器が持っているクオリティ、メーカーさんの丁寧な音板のメンテナンス、何より丁寧に使ってくださる皆様のおかげで今でも変わらずその素敵な音色をご提供できています。

今回はそんなマリンバの中でも音の響きに大きく影響する「共鳴管」についての豆知識をご紹介していきたいと思います。

目次

微妙な音程の調節が可能!

マリンバの端に↑のようなネジがあるのをご存知でしょうか。

これは共鳴管の高さを調節するためのネジです。
これで共鳴管の高さを変えることでマリンバの音程を微妙に変化させることができます。

  • 高さを上げる⇒音程が下がる
  • 高さを下げる⇒音程が上がる

なぜ共鳴管にこのような仕組みがあるかというと、マリンバの音板は気温が上がると木が膨張し音程が下がってしまいます。気温が下がれば逆に音程が上がってしまうのです。

どちらも微妙な変化ですが、音にこだわるならそのような違いも気になるものです。
そこで共鳴管の高さを適度に調整することで音程を調整できるようになっています。

音盤と共鳴管の距離によって音程だけでなく響き自体も変わってくるため、本番前の舞台裏ではに音を聴きながら細かく高さを調整している場面を良く見かけます。

共鳴管の形

いくつかのメーカーのマリンバを見たことがある方は、共鳴管の形の違いが気になったことはありませんか?
どんな物もそうですが、共鳴管の形もメーカーごとに異なります。

特にそれを大きく2分するのが「角型に広がっている」「円柱型に伸びている」この2つです。

角型円柱型
【主なメーカー】
・ヤマハ5100シリーズ
・KOROGI
・Adams
【主なメーカー】
・ヤマハ6100
・マレテック
・MUSSER

メーカーによってどちらも製造しているところもありますし、音域によっても形は変わってきます。
どちらもそれぞれの良さがあるのは言うまでもありません。

スタジオSHINKIでレンタルしている「スピリッツ」はここでいう「角型」に当てはまります。

少し特徴を説明しますと、角型はより低音域の響きや余韻を強調するための設計になっています。
音板を叩いた後に共鳴管の中で響きが増幅されていく感覚が伝わります。
同じ木の音板でできているシロフォンとの音色の差別化を強く感じることができます。

メーカーのこだわりが強く出る「マリンバ」

マリンバは楽器の特性上、他の打楽器よりも強くメーカーの特色が感じられます。

それは木という自然の素材を扱い、それに適した共鳴管やフレームを作り上げていくからです。

メーカーそれぞれの目指す理想の音に向かって作り上げられていています。
サイズ、厚さ、削り方、共鳴管の形や素材、フレームでさえも同じ音を目指して1から作られています。

皆さんも色んなメーカーのマリンバの音色を聴いてみて、その違いに耳を傾けながら自分のお気に入りの音を探してみて下さい。

そしてそのような機会があふれるような素敵なマリンバの音色が世の中に沢山溢れると良いなと思います。
スタジオSHINKIはこれからもその全力でそのお手伝いをさせて頂きます。

スタジオSHINKI 鎌田

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